ピアノの和音と連打は練習だけではどうにもならない?

ある程度難しい曲を弾くようになると、難しい和音や高速で連打して弾かないといけない箇所が出てきます。

本人が弾いていて気づかなくても、聴いていると和音がキレイに同時に鳴らずバラバラと鳴っていたり音を間違えて不協和音になってしまうことも…

連打も均等に弾ければ良いのですが、音の間隔を均等にするためにその曲を練習していただけではどうしても限度があります。

和音や連打の部分をスムーズに弾くための練習方法と、どうやっても上達しないケースについてまとめました。

和音や連打部分の練習方法

和音がばらけてしまったり連打部分でつまづく人は、指の運動となる練習に時間をかけるようにしましょう。

個人のピアノレッスンに行っていればハノンを弾くように先生から指示されている場合も多いですが、ハノンもしっかり意識して活用しなければあまり効果が期待できません。

ハノンは音階を弾くだけであまり楽しいものではない楽譜で、すぐ自分の練習曲を弾きたい気持ちになるかもしれませんが毎回ポイントをおさえて練習に取り入れると指がスムーズに動きます。

ハノンがどんなものかわからないという独学の方は、ドレミファソラシ ドレミファソラシド シラソファミレド シラソファミレドという一番ベーシックな指の練習を取り入れましょう。

指の運動で必ず取り入れたい練習方法は次の5つです。

・片手づつ弾いてから両手で弾く

・リズムを替えて弾く

・フォルテとピアノで弾く

・スタッカートで弾く

・通常のテンポと早いテンポで弾く

音階の練習は楽譜自体は簡単ですぐに弾けるようになりますが、ピアノを弾く前の準備運動なので片手づつ弾いて指を慣らしましょう。

書いてある楽譜通りの均等な弾き方だけでなく、ドレミファーソラシドーレミファソーラシドレーというリズムや、ドレミーファーソラシードーレミファーソー…のように様々なリズムパターンで弾くようにします。

また、一つ一つの指をしっかり上げてf(フォルテ)で弾いたり、指の動きを最小限に抑えてひくP(ピアノ)で弾く練習で指の一本一本でタッチを意識して弾く練習も有効です。

スタッカートも指先だけでひくもの、手首からひくもの、腕の力をつかって弾くなど、指の第一関節がペコっとへこまないように、また指の腹と爪の間のピアノに触れる部分をしっかり意識して練習します。

自分が通常弾いているテンポだけでなく、メトロノームを使用して一定のテンポを保って早く弾く練習も効果的です。

このような指の運動をしっかり行うと30分程度の準備運動となり、いざ曲を弾くときにスムーズに指が動くようになります。

練習だけではどうにもならないケース

高度な曲を弾くようになってくると、連打は指の運動に毎日取り組み他の練習方法を試してもどうにもならない場合があります。

それは楽器の仕組みによるものです。

多くの家庭では練習でアップライトピアノや電子ピアノを用いて練習をしており、グランドピアノで練習できる方は限られています。

アップライトだって生のピアノだと思うかもしれませんが、アップライトピアノはグランドピアノと違いピアノの弦やハンマーが縦についています。

グランドピアノのハンマーは鍵盤を叩いて指を離すと重力で自然と元の位置に戻ってくれますが、アップライトピアノは縦なのでハンマーを戻すタイムラグが生まれます。

そのため、同じ音を何度も近い位置から指を動かして弾く連打では、ハンマーが戻りきる前に次の音を弾かなければならないため、音が出ないのです。

また、多くの電子ピアノは鍵盤でボタンを押すイメージに近いと思うとわかりやすいのですが、弦を叩いて音を出すものではないのでピアノとは音の出る仕組みが違います。

それぞれの電子ピアノでも音を出す仕組みが違っているため、電子ピアノできれいに演奏する指の使い方で生のピアノを弾くと音がうまくでなかったり、逆に生のピアノに慣れている人が電子ピアノでうまく弾けないなどピアノとは別のコツがあるのです。

家庭での練習で指の感覚を身に付けることが重要なので、一番の対策は楽器を買い換えることですが、なかなかすぐに良い楽器を用意できない場合は学校やレンタルスタジオで練習する時間を設ける方法もあります。

まとめ

ピアノは一曲を上手に弾けることも大切ですが、どうやって鍵盤を叩けばきれいな音が出るのか、きれいな音で弾くためには身体をどうやって使えばいいのか理解することも大切です。

身体は毎日練習することでコツをつかんだり、身につけることができます。

和音や連打の指や手首、肘、肩の使い方をマスターするために、音階を使った練習を取り入れてみてはいかがでしょうか。

高度な曲を弾くようになれば、練習だけではどうにもならない楽器の問題も出てきます。

楽器の問題が気になり始めるのは一般的にソナタのような曲を弾くレベルになったときとも言われていますので、もしもっと上達したいようであれば使う楽器の見直しも視野に入れてみてはいかがでしょうか。







失敗しないピアノ上達教材の選び方のご案内
スラスラ弾けるようになりたい」と思い毎日一生懸命練習している方や上達させたいと思う先生や親御さんに絶対に後悔しないオススメのピアノ上達教材をランキング形式で紹介します。

教材通りに正しい練習法を実践すれば自己流で練習している人より最短距離で早く上達できます。よかったら試してみてください。

ピアノ上達人気(DVD)教材ランキング

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする