音符が少なくてゆったりとした、楽譜だけみれば簡単な曲もプロのピアニストが演奏すると魅力的に聞こえるのはなぜでしょうか。
聴いている人が心地よい音楽、演奏に色気を感じるピアニスト…音楽の表現が豊かになることで人の心をひきつける演奏ができます。
せっかく人生経験豊富な大人の方がピアノを演奏するならば、それぞれの個性を音に乗せて表現したいところです。
ピアノが上達して、より本格的な演奏がしたい大人のためのテクニックについてお話します。
楽譜が簡単な曲ほどむずかしい
みなさんは子供のピアノ発表会を聴きにいったことはありますか?
小学生中学年くらいまでの子供は大人とはまた違った、なんともほほえましい演奏を発表してくれます。
しかし、同じ曲を帰ってCDで聴いてみると「あれ?こんな曲だっけ?」と思うことも。
発表会でも人気があるワルツ系の音楽はプロの演奏を聴くと簡単な曲でも、華やかさや優雅さがあるのではないでしょうか。
リストやショパンといった作曲家の曲も、もちろんテクニックを要しますが、素人が弾いても「凄い」と思わせてくれる曲でもあります。
シンプルな曲ほど、音と音の間や大きさのバランスなど細かい部分に注目されてしまうのです。
違いに気づく
ピアノの表現はがむしゃらに練習しただけでは上達しません。
また、誰かの演奏が巣晴らしくて真似ることも上達のヒントにはなりますが、そのテクニックばかりを追い求めても自分の表現にはたどりつきません。
まずは同じクラシックの中でも、時代や作曲家、国で音楽の雰囲気が違うことを感じとれるようにしましょう。
今練習している曲が、いつの時代に誰がどの国で作曲していたか、またその時代の音楽はどんなシーンで演奏されていたかで表現が変わります。
例えばバロックや初期の古典に作られた曲は、ピアノではなくオルガンやチェンバロで演奏するために書かれた楽譜のこともあります。
教会のオルガンで弾く曲は荘厳さが求められ、華やかな王宮でチェンバロで弾くために作られた曲なら軽いタッチで弾くなど曲によって全く演奏方法が異なります。
一曲一曲、ただ練習するだけではなく調べながら練習しましょう。
大きな図書館に行くと、昔使われていた楽器の写真が見れる書物や、貴重な音源もあります。
今までドッシリと重い弾き方をしていた曲が、軽くて軽快なチェンバロの音で演奏されていたらイメージはがらりと変わるはずです。
どんな音で弾きたいかイメージが固まったら、実際ピアノに触れながらその音を丁寧に探すのが上達の鍵です。
自分の納得できる音で演奏できるよう練習するのは、大人のピアノ演奏の醍醐味ではないでしょうか。
まとめ
自分の個性を演奏に活かすことは大切ですが、曲が元々持っているイメージを活かした演奏は魅力的に聴こえます。
それでも自分が表現したいことが違うのであれば、あえて元のイメージを壊すアレンジをしてしまったほうが良いでしょう。
個性のある演奏は、まず曲の理解からはじまります。
大人初心者の方のレパートリー曲は表現しがいのある曲も多いので、1度振り返ってみてはいかがでしょうか。
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