ピアノの曲を自分なりに表現したいとき、歌うように旋律を弾くことは大切です。
しかし、実際旋律を歌うように演奏したつもりが、聞いている人には伝わらないこともあります。
曲を表現したい場合、左手で弾く和音の音次第では旋律の強弱もかき消してしまうからです。
旋律を際立たせるバランスが良い和音の弾き方と練習方法についてまとめました。
目次
ピアノの構造
左手の和音が旋律より強くなってしまう理由は2つあります。
1つは音の数です。
旋律は主に1つの音か2音なのに、和音は曲にもよりますが3~4つの音を鳴らします。
もう1つは弦の違いです。
グランドピアノやアップライトピアノは高音部分と低音部分の弦の長さや太さが異なります。
どちらも低い音を弾くと振動する弦は長くて太い1本の弦ですが、高音部分では細くて短い3本の弦を振動させています。
この2つの違いから、同じ強さで旋律と伴奏を弾いてしまうと自然に伴奏の方が強くなってしまうのです。
練習方法
メロディーと和音のバランスが良い演奏は、聞きごこちがよく、表現も際立ちます。
旋律を生かすためには主に左手で引かれる和音を右手の旋律よりも小さくする必要があります。
左右で力のコントロールが違うので、力づよいフォルテと繊細なピアノを両手とも使いこなせるようにしましょう。
練習方法は、スケールを弾いて指を強化するハノンを使ったものが一般的です。
右手、左手、両手とただ弾くだけでなく、様々なパターンで弾くようにします。
・指の一本一本を大きく動かして強く弾くフォルテ
・ピアノの鍵盤近くから最少限の動きで弾くピアノ
・肘から弾くスタッカート、手首を使ったスタッカート
・指先だけでひっかくように弾くスタッカート
・リズムを変形して弾く
指の力のコントロールができると、右手と左手のバランスをとりやすくなります。
まずは左手の伴奏をピアノ、右手の旋律をフォルテで練習してから両手奏にうつり、徐々にバランスをとれるようにしましょう。
練習で使っている楽器が電子楽器の場合、高音と低音の強弱が生のピアノと同じではないものも沢山あります。
表現に悩むようであれば、自宅の楽器を買い換えるか、生のピアノで練習できる貸部屋をしている場所を探して見ましょう。
また、左手の和音の中に重要な音が隠されている場合もあるので、常にどの音を際立たせて弾くか考えて譜読みをすることも重要です。
まとめ
ピアノは自分の感情が音として表現できるようになると、いっそう練習が楽しくなります。
指の練習は地道ですが、毎回の練習でとりいれると表現するときに違いがわかるはずです。
練習時間があまりとれない日は、1オクターブの音階練習だけでも取り入れてみましょう。
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